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生活保護費を吸い上げる貧困ビジネスが横行する中、大阪市内の複数の不動産業者が救急病院に入り込み、生活困窮者の患者を管理物件に勧誘していることが15日、分かった。「新生活をサポートする」とうたい、生活保護の申請段階から介入。保護費から敷金や家賃を徴収し、空室を埋めるのが狙いとみられる。病院を舞台に「受給者の青田買い」が行われている形で、行政側も「囲い込みにつながりかねない」と動向を注視している。
■高齢者マンションの営業マン「紹介料、一人10万円」 「安心の福祉(生活保護)物件。家具もプレゼント!」「受給者専門。何でもご相談ください」…。救急搬送を受け入れている大阪市内の総合病院。患者の早期退院を支援する担当窓口には、不動産業者のチラシが次々と持ち込まれる。 市内の業者がほとんどで「保護申請の相談にも乗る」とアピール。病院から入居先への送迎▽手荷物の無料配送▽家具や寝具の準備−などサービス内容もほぼ一致している。 路上生活者や定住先を持たない「ネットカフェ難民」らが救急搬送された場合、病状が回復しても、ただちに退院させるわけにはいかない。このため、病院側も住宅探しをサポートする職員を配置しているが、患者と一緒に仲介業者を回るほど人員に余裕がない。 入院日数が長引くと収益が低くなる現行の診療報酬制度のもとでは、「スムーズに家を見つけてもらうため、業者のチラシを紹介することもある」(病院関係者)という。 こうした現状は多くの病院で共通しており、退院支援を担う20代の女性職員は「家探しの知識もないし、保証人がいない困窮者の物件を探すのは本当に難しい。業者が斡旋(あっせん)してくれるならありがたい」と本音を明かす。 最近は「高齢者向け賃貸住宅」の営業も増加。受給者で介護が必要な患者の紹介を病院に依頼し「食事サービスや訪問介護もある」と勧誘しているという。 堺市の総合病院に勤務する30代の男性職員は、高齢者向けマンションの営業マンから「患者一人につき10万円のリベートを払う」と持ちかけられたことがある。不審に思って断ったが「保護費に加えて介護費用も狙った新手の囲い込みではないか」と懸念する。 病院で勧誘を行っている仲介業者は「病院も患者さんも困っており、両方の役に立つ仕事。仲介手数料しかもらっておらず、貧困ビジネスのように思われるのは心外だ」と話す。 大阪市の担当者は「患者本人と事業主との契約であり、本人が納得していれば、問題にはできない」と慎重な立場。ただ、無理に物件を斡旋して保護費をピンハネしているような事実があれば「話は別」とし、実態把握に努める方針だ。 【関連記事】 ・ 生活保護費めぐる闇 横行するネット仲介とは ・ 生活困窮者を先手“囲い込み”大阪の4市「囲い屋」撃退へホテルと提携 ・ 転売目的か 受診の生活保護受給者、4人に1人が基準量超の向精神薬入手 ・ 貧困ビジネス排除へ初の連携協議開く 全国30都市、近く提言 ・ 地下室なのに…転居1回50万円、敷金扶助に群がる実態 ・ 「予選突破だ」応援ツアー出発=岡崎選手の家族も―成田空港(時事通信) ・ 東アジア共同体議連が発足=会長に鳩山前首相―民主有志(時事通信) ・ <学テ>全員参加方式望む声も 専門家会議が初会合(毎日新聞) ・ <南アW杯>壁面に応援メッセージ 東京・電通ビル(毎日新聞) ・ 富士山 防げ登山事故 山小屋と気象会社、情報共有し予報(毎日新聞)
by 2nmk2vwigt
| 2010-06-19 05:59
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